転職した介護の現場で緊急事態に直面したら

転職して介護現場に入れば、その利用者のほとんどが高齢者ということも珍しくありません。
そして高齢の利用者というものは、様々な疾患を抱えているケースが多いものです。
このため最初に異変を発見できる立場にある介護職は、日頃からしっかりと様子を観察し、異変があれば適切に対処する必要があります。

また疾患を抱えていない高齢の利用者であっても、免疫力が低下していたり、感覚が鈍く脱水しやすいなど、高齢者ゆえの身体的特徴から、急激に体調に異変を生じることがあります。
したがって疾患の有無にかかわらず、高齢の利用者には細心の注意を払うことが大切です。
そこで万が一、異変を発見した場合にはどのように対処すべきなのか、次に紹介しましょう。

まず高齢者の場合、一般の成人に比べて症状の現れ方が特異なことがよくあります。
一見して軽い症状のように思えても、重大なケースへつながることもあります。
したがって、介護をしながら少しでも異変を感じたのであれば、すみやかに医療職へ報告することが大切です。
その上で、異常時の基本的な介助の仕方を、介護の現場では覚えておく必要があります。

まず異変を生じた高齢者を見かけたら、安静を保つことが第一。
不安や痛みさらには騒音など、心身を刺激するものをできるだけ除去し、楽に呼吸ができる状態で休ませましょう。
さらに室温や湿度をはじめ、騒音や照明あるいは換気など、周囲の環境に気を配ることも忘れてはなりません。
食事は栄養価の高いものを準備し、抵抗力や体力の低下を未然に防ぐことも重要です。
ただしここまでは、あくまで医療職が対応するまでの応急処置として覚えておきましょう。